2024.08.19
リノベーション|断熱がとっても大切です
当社で多いのは、中古住宅を購入してリノベーションするお客様です。
物件購入時に、内装や外壁、水回りをチェックする方は多いと思います。
意外と意識からヌケがちなのが、断熱性能について・・・です。
築年数の古い住宅の場合、断熱性能が低い、もしくは断熱材が全く無いという場合もあります。
最近の猛暑に対応するためにも、リノベーションの際に断熱工事を併せて施工することをお勧めしています。
断熱の有 or 無
1980年に初めて、省エネルギー基準(旧省エネ基準)が制定され、断熱工事という考え方が始まりました。
1999年に、省エネルギー基準(次世代省エネ基準)が改正され、現在のスタンダードである断熱等級4がスタートしています。
つまり、築年数が古くなるほど、断熱という考え方は普及していないため、現代の基準で考えると、断熱が足りないという状況が起こります。
断熱材が不足すると、光熱費が余計にかかるだけでなく、温度差によるヒートショック現象も起きやすくなります。
イニシャルコストはかかりますが、家計・健康のためにも断熱材はきちんと施工することをお勧めしています。
理想の断熱材とは・・・
断熱材は種類によって価格差が大きいため、選び方によって何十万円~何百万円のコスト差が出ます。
ただし、各断熱材にはR値(熱抵抗値)という性能基準が設定されているため、基本的にコストに対する性能を考えて使用します。
一番のおススメは、グラスウールと呼ばれる繊維状のタイプ、住宅工事では最も使用量が多い断熱材です。
基本的に広く利用されている建材は、コストパフォーマンスに優れていることが多く、当社でもできるだけスタンダードな製品を選定します。
当社の標準仕様である高性能グラスウール16kのみでも、新築断熱等級4(省エネ基準)~等級5を十分達成することができます。
グラスウールは柱や梁の間に断熱材を入れる、充填工法で使用します。
次に使うのは、発泡系断熱材と呼ばれる素材で、発泡スチロールのような見た目をしています。
価格あたりのR値を比較すると、グラスウールの方が2倍~3倍程度優れています。
外張り断熱や床断熱、基礎断熱といった用途で、グラスウールが適さない条件において使用しています。
グラスウールは湿気に弱い一方で、発泡系断熱材は耐水性が高いという特徴があります。
また、外張り断熱は対応できない外壁材があるので注意が必要です。
最後は天然素材系断熱材であり、羊毛やコルク、セルロースファイバーといった自然由来の素材となります。
人体に優しく見た目も良いので、特にコルクは床の仕上げ材として貼った事例があります。
断熱材としてはかなり高価なので、他の断熱材が適さない箇所やアレルギーが気になる場合に使用します。
断熱と組み合わせるべき工事は・・・
天井や壁の貼り換えの工事と一緒に施工する場合、工事費を抑えることができます。
そのため、和室を洋室にする工事などとは相性が良いと言えます。
さらに、窓の交換(内窓の追加)や玄関ドアの交換と組み合わせることで、より高い断熱性能を発揮します。
また、住宅で最も高い断熱高価を要求されるのは、日射にさらされる屋根部分です。
屋根の断熱材の追加は、屋根裏換気システム等と組み合わせると効果大です。
断熱工事に限らず、工事場所が被っている場合、複数の工事を組み合わせた方が、コストに対するパフォーマンスは高くなる傾向があります。
また、問題(たとえば夏の暑さ)に対して、断熱材のみで解決するよりも、断熱・気密・換気・吸湿・間取りといった複数の手段で対応した方が、効果が高くなります。
フワッとした段階で構いませんので、お悩み・やりたいことを教えていただければ、適した解決方法をご提案させていただきます。